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衆院選一色の政府に失踪者家族怒り 「拉致被害者の救出どこに」

日本人拉致・特定失踪者問題は、進展がないまま冬を迎えそうだ。北朝鮮は「夏の終わりから秋の初め」としていた安否再調査の報告時期を先延ばし。平壌での日朝協議でも安否情報はなく、拉致の可能性が否定できない福井県内特定失踪者の家族らが年内に求める「結果」は出ていない。不誠実な対応の北朝鮮に対する憤りとともに、手詰まり感がある日本政府への不満もたまっている。

 ▼「救出どこへ」

 「多くの人が、この場所は(早期解決を願う)集会ではなく、帰国された方々が登壇すると期待していたのではないか」。22日に若狭町で開かれた集会で、県特定失踪者家族会の澤香苗代表(58)は、期待を裏切られた悔しさをあらわにした。前日には衆院が解散し「東京・永田町は選挙一色。拉致被害者の救出はどこにいったのか」と怒りに満ちた口調で訴えた。

 北朝鮮は7月に特別調査委員会を設け、拉致被害者や行方不明者(特定失踪者)らの包括的な調査を始めた。家族は「相手は北朝鮮だから」と警戒しながらも、従来とは違う期待感が高まっていた。

 あれから約5カ月。家族の期待は不安となり、焦り、いら立ち、そして落胆に変わった。「安倍晋三首相を信頼している」と言う若狭町の宮内和也さん=1997年失踪、当時(32)=の父和見さん(78)も集会では「政府の対応が頼りない。もっと力を入れてほしい」と声を震わせた。

 ▼「強い態度で」

 10月末の平壌での日朝協議で、北朝鮮からは▽過去の調査結果にこだわらない▽特別調査委で拉致の疑いがあると判断された行方不明者は拉致分科会で調査―などの方針が示された。だが、これらは「ジェスチャー」で「行動」が伴うとは言い切れない。

 拉致被害者田口八重子さんの兄で家族会の飯塚繁雄代表(76)は22日の集会で「拉致被害者は国家安全保衛部(秘密警察)に管理され、隔離されている」と語り、監視国家の北朝鮮は安否情報を把握済みとの見方を示した。

 県内関係者らも拉致被害者の情報を全く出さないのは駄目という日本側、情報を小出しにして見返りを得ようとする北朝鮮側の隔たりが停滞の原因とみる向きは多い。飯塚代表は「政府の認定者、非認定者だろうが、被害者は全員返せという強い態度で臨む必要がある。世論をさらに盛り上げ、政府の尻をたたいてほしい」と呼び掛けた。

 ▼「北は様子見」

 飯塚代表は年内に報告がない場合、一部緩和した制裁の復活などを検討するよう山谷えり子拉致問題担当相に要請したばかり。正念場にきて師走の選挙となり、停滞を懸念する声は多い。政治家の訴えも経済政策が中心で、拉致・特定失踪者問題に割く時間は決して多いとは言えない。

 車いすで集会に参加した敦賀市の山下貢さん=89年失踪、当時(39)=の母きよ子さん(91)は取材に対し「選挙のことばっかりで、私らのことは置いてきぼり」と悲痛な表情で話した。小浜市の山下春夫さん=74年失踪、同(28)、越前市の河合美智愛(みちえ)さん=84年失踪、同(20)=の家族も、思いは同じだ。

 救う会副会長の島田洋一県立大教授は「北朝鮮は選挙が終わるまで安倍政権がどうなるか様子見する。今は膠着(こうちゃく)状態。今年中に報告がある兆候はないようだ」と語る。特定失踪者問題調査会の岡田和典副代表は「拉致の可能性が高い人も低い人もいるが、今回は全ての家族が期待した。解決のチャンスはあったのに行き詰まっている。家族には時間がない。このままでは絶望感に変わりかねない」と強い危機感を示した。


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