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「チューブマン」と呼ばれた変態男…少年の親切心を踏みにじった呆れた手口

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「体の不自由な人の手助けをしたい」。純粋な少年の澄みきった心は、重病を装った27歳の男の卑劣な犯行によって踏みにじられた。男は男子高校生を身障者用トイレに連れ込み介助を頼むと、おもむろに下半身を露出し、局部をなめさせたのだ。茨城県土浦市で起きたこの事件。男は準強制わいせつ容疑で逮捕されたが、過去に逮捕歴があり、捜査関係者の間で「チューブマン」と呼ばれていた。そんな男が編み出した驚きの手口とは…。

 ■白昼の市役所で

 10月25日の昼前、JR常磐線土浦駅(茨城県土浦市)に直結する同市役所の2階にある「市民ラウンジ」。

 同県美浦村の無職の男(27)は、辺りを見回して「獲物」を物色していた。日曜日とあって、ラウンジには自習をする高校生や談笑する市民らであふれていたに違いない。男が狙いを定めたのは、机に座って1人で勉強をしていたおとなしそうな男子高校生だった。

 「自分は知的障害者なんですが、5階に上がりたいので手伝ってもらってよいですか」

 男子高校生は男の頼みを快諾し、よろめく体を支えながらエレベーターで5階へと案内した。この時点では、不審な点は感じられなかったのだろう。男子高校生は礼を言う男と別れ、2階に戻り、再び勉強に没頭した。

 それから2時間後の午後2時過ぎ、男は2階に戻り、再び男子高校生に声をかけた。

 「先ほどはありがとう。迎えが来るので、今度は階段で1階まで案内してほしい」

 男は男子高校生に、1階までの付き添いを依頼。男子高校生はまたもや快諾し、男に付き添いながら階段を下り始めた。踊り場付近まで来たところで、男の「演技」は始まった。

 ■トイレに連れ込み…

 「はあはあ…」

 階段の途中で、突然苦しそうにあえぎ始めた男は、声を振り絞って男子高校生にこう懇願した。

 「実は『呼吸乱(こきゅうらん)』という病気なんだ。呼吸を落ち着かせる方法があるのでやってほしい」

 もちろん「呼吸乱」という病気はない。

 男子高校生は突然の出来事に驚きながらも、「とても苦しそうだ。助けてあげたい」と思い、男の求めるまま、階段下にあった身体障害者用のトイレに入っていった。男にとって思う壺。ここから悲劇の1時間が始まる。

 男はトイレに入ると息を切らしながら、「体を温めると呼吸が落ち着く」などと男子高校生に話し、手の親指を差し出して「噛んだりなめたりして温めて」と、口に含むことを要求した。男子高校生は「おかしいんじゃないか」と感じたが、相手は20代後半の成人男性。「反抗するのも怖い」と思い、渋々求めに応じた。

 男の注文は次第にエスカレートしていった。

 男子高校生に「体の色々なところに症状がある」などと訴え、顔面や胸などをなめたり吸ったりすることを要求。そしてついに「膀胱(ぼうこう)にも呼吸乱がある」などと、自身の局部をなめることを求めたのだ。

 1時間に及んだ犯行後、男子高校生は交番に駆け込み、警察官に「男にわいせつな行為をされた」と訴え出た。

 ■「チューブマンだ!」

 対象は10代の男性で、特異な犯行手口。数日で捜査線上に男が浮上した。その理由は、男の前科だった。

 男は平成23年9月と25年9月にも、10代の男性に今回と同様の行為をしたとして、県青少年健全育成条例違反の容疑で逮捕されていた。初犯だった23年は、執行猶予付きの有罪判決を受けたが、執行猶予中の25年にも同様の犯行に及んだため、2年近く服役しており、今年の夏に出所したばかりだった。

 「またあいつか!」

 「チューブマンだ!」

 男の関与が浮上すると、土浦署の刑事課は騒然となった。捜査関係者によると、25年に逮捕された事件では、被害者に「体の中にチューブが通っていて、空気を抜かないと死んでしまう」などと言って、局部をなめさせていたという。このため、捜査員の間で「チューブマン」と呼ばれていた。

 ■「7~8件やった」

 周辺に設置された防犯カメラの映像や被害者への聞き取りなどから、土浦署は事件から10日後の11月4日、準強制わいせつの容疑で男を逮捕した。捜査関係者によると、警察官が逮捕状を持って美浦村にある男の自宅を訪れると、男は驚いた様子もなく素直に罪を認めた。反省した様子を見せることはなく、これまでの調べの中で、被害者への謝罪の言葉もないという。

 そして、県警が調べを進める中で、男は驚愕(きょうがく)の事実を口にする。

 「夏に出所してから、同じようなことを7~8人にやった」

 捜査関係者によると、出所してから逮捕されるまでの約2カ月間で、市役所や駅、商業施設などで、主に10代後半の少年を狙って同様の犯行を繰り返した、と男は供述しているという。

 今後、懸念されるのは再犯の可能性だ。性犯罪は一般的に再犯率が高いとされる。

 「純粋な青少年の心に深い傷を負わせた罪は重い。許せない」

 とある捜査関係者の本音だ。だが、量刑傾向からみると、仮に起訴されて有罪判決を受けたとしても、執行猶予が付くか、数年で出所を迎えることになる。捜査関係者はこう語る。

 「他に被害の申告がないので、未遂か既遂かも含めて捜査する。できるだけ長く社会から隔離するためにも、被害に心当たりがある人は名乗り出てほしい」

https://www.youtube.com/watch?v=38pBxXRrA7k


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